モンテッソーリ教育とは | 社会福祉法人秀幸福祉会　認定こども園 ちとせ學院

モンテッソーリ教育とは

当學院の教育保育方針として、モンテッソーリ教育を取り入れています。1896年イタリアではじめて女性の医学博士となったマリア・モンテッソーリは、教育とは「教えることではなく、子どもの自然な発達を援助することと」とする理念に基づく新しい科学的な教育を行いました。

すなわちモンテッソーリ教育は、子どもの人格を尊重し、よく観察し、適切な環境を準備し、それを通して幼い心が自己をそだてようとする力を援助する教育です。

モンテッソーリ教育をとおして情緒を安定させ、日常生活に必要な基本的生活習慣や態度、豊かな情操が養えるように保育していきます。

0歳、1歳～3歳、3歳～6歳と、クラスは縦割り保育で、乳児組と幼児組に分かれています。
クラスには、教具棚にモンテッソーリ教具・教材が準備され、魅力的に並べられています。子どもたちはその中から、自由に教具・教材を選んで触れています。初めは扱い方が解らないので、教師が提供します。 （教師はモンテッソーリ教育国際ディプロマの有資格者です。）

子どもは、自分で選んだ教具だから集中が起こり、「出来た」「やれた」という達成感が、いつも心に宿るのです。

毎日行う活動を通して、自分には色々なことが出来る力があると確信していき、それが人格の形成へとつながっていくのです。

マリア・モンテッソーリは何十万人もの子どもを観察し、作った教具を試されました。
子どもの欲求は手を使いたがっている、言語を知りたがっているなど。これらの欲求は子どもの内面に内在しています。その欲求で教具を選ぶのです。
モンテッソーリ教育は、欲求を科学的根拠に基ずき、しっかりとした目的をもって指導されます。これらのことは一斉保育の中では充分とは言えません。なぜならば、子ども一人一人の欲求や興味は、その時々で皆が一緒ではないからです。
乳幼児期の人生の基礎となる人格形成の時期にモンテッソーリ教育で育つことは、かけがえのない経験となるのです。

「おしごと」という表現はとても堅苦しいように聞こえますが、これは大人のworkingという意味と同様、子どもは教具、教材に触れることにより、集中力が養われ、欲求が満たされ、心が穏やかに（正常化）していくことによって人格形成へとなっていく過程から、遊びだけで時間を費やすのではなく、もっと内面的な深い意味があるため、「おしごと」と呼ばれます。

このおしごとを繰り返し行うことによって子どもの指先は洗練され（指先は突き出た脳とも言われ、脳の発達を促す）1つ1つ仕上げていくうちに、自分はこんなこともあんなことも出来るようになったと自信を持ってきます。
そして、もっとしよう、すればできる、難しくてもがんばれば出来たという経験を毎日毎日体得していくのです。

小さい時から自分の手で１つ１つやり遂げた子どもの内面には、自己信頼が生まれ、個が成長していくのです。個々の成長は体格だけのことではなく、精神面がどう自立しているのか、良いこと、悪いことへの判断に加え、今何を自分がすべきなのかということへの理解も深まっていくのです。